ご挨拶

 「うまく食べられない、飲みこめない、むせる、食事がつらい」と訴える患者さんが増えています。子供からお年寄りまで、原因別も病気から事故までさまざまです。しかし今の医学では「口から食べることの障害」をなおす(完治)ことは、容易ではありません。そのため多くの患者さんやご家族が、様々な困難に長い間耐えています。中には肺炎になるからなどの医学的な理由で「口から食べることを禁止され、鼻からのチューブや胃瘻」ですべての栄養をとっている患者さんもいます。
 でも家族としては、一口でも口から食べさせたい?どうやったら食べさせられるのか?食事のさせ方はどうしたらよいのか?むせたときには?他の方はどうしているのか。一体誰に相談したら良いのか。こんなに苦しんでいるのは私たちだけじゃないか?
 「口から食べる」ことは、命の維持の基本ですし、「口からおいしく食べる」ことは、生きることの充実と満足の前提です。「口からおいしく食べたい、食べさせた」という願いになんとかして応えたい、家族や介護者の共通の願いです。もちろん医療従事者にとっても。
 せめて情報交換ができて、悩みや不安を話せる機会や場所があれば・・。同じように苦しみ、耐えている仲間が近くにいることがわかれば・・・。この孤独感や切なさを聞いて欲しい、わかってもらいたい・・・・。
 こんな想いに応えるべくこの会は企画されました。この会の目標は、患者さんやご家族が、相互に助け合いながら障害と向き合って元気に生きていくように手助けをすることです。すなわち、摂食・嚥下障害に苦しむ人が本人の意思により最大限の経口摂取をめざしつつ窒息や誤嚥性肺炎に罹患しない方法について研究・開発を進め、その手法を社会に提供し続けることで、尊厳のある生を送り続けることができるように患者や家族、および医療スタッフをサポートすることを目的としています。
 この活動の輪を広げ、多くの方に参加して頂き、また多数の患者さんやご家族の方に信頼して頂くには、社会的認知と貢献が必要です。そのためには非営利活動法人を設立致します。
 主な事業は摂食機能療法に関する指導者の養成、患者さんがご家族そして一般市民の方への窒息や肺炎予防の啓蒙活動、安全な介護用食品の開発です。

平成21年5月7日
特定非営利活動法人 嚥友会
理事長  道脇幸博

コメントは停止中です。